随分と昔の話だが、ある日ガリレオが木星に望遠鏡を向けた。肉眼では決して見えない衛星が見えたそうだ。
しかし哲学者は言った「筒越しに見えていてもそこに本当に存在している証明には成り得ない」 さもありなん。 ハッブル望遠鏡は130億光年以上離れた光を捕らえている。その光は130億年前に放たれた光だ。 肉眼で見に行くことは決して出来ない、物理的最果て。試しにキロメートルで表してみようか。光は秒速約30万kmだから、それを一年間に換算して・・・それに130億掛けてみたら・・・て、そんなもん本当に存在してんのか? 実は最果てなんてのは存外近くて、土星辺りが行き止まりなのでは。それより先は全て見えている様に見えるだけ。超越者の見せる幻とか全人類共通のバグとか、そんなんだったりして。 実際見たり触ったり出来ない以上そんな妄想もあながち間違ってないかも。 僕の好きなSF色の強い話になってきた。でも僕はそんなことが知りたいから夜空を見上げる訳じゃない。 なんつーのかな。夜空の中で、星のない黒い部分に望遠鏡を向けて覗けば、そこには確かに星が見える。普段見えないものが見える。こうなると見えていない時も存在を感じるようになる。 もっと沢山ある気がして、もっと遠くがある気がして望遠鏡を覗き続ける。 哲学もSFも130億光年もない。星を見ている間はそんなこと考えもしない。 幹事:佐藤 PR |